2020年はコロナウイルスの感染症が流行し、会社の経営不振や労働環境の悪化で将来が不安になる方が増えています。
この記事を見ている方も、会社に何らかのは不満を感じ始めている方や、転職を考えている方もいるのではないでしょうか?
ただ、実際に転職してみたいと思っても、「この状況で転職活動がうまくいくのか」不安を感じてしまうかもしれません。
転職活動のタイミングがわからない場合には、まずは今の転職市場がどうなっているのか、実態を知ることが大切です。
他の転職者の動向なども知り、その上で自分にぴったりな転職のタイミングを決めていきましょう。
新型コロナウイルスをきっかけに、個人のキャリアはもうすでに企業に任せることはできません。
今後、景気に左右されないように、キャリアを築いていくためにはどうしたらいいかという視点が大事です。
この記事では、キャリアコンサルタントである私の見解を基に、コロナ禍でも転職を成功させるポイントを紹介していきます。
contents
転職を考える人の動向
新型コロナウイルスの流行から、どれだけ転職活動に影響が出ているのでしょうか。
その実情は、転職を考えている20代へのアンケート結果で明らかになりました。
新型コロナウイルスの影響で、「転職時期を遅らせた」が約4割
新型コロナウイルスの流行から、「転職時期を遅らせた」と回答した人が約4割となり、転職活動に影響が出ていることがわかります。
出典:PR TIMES:【20代意識調査】新型コロナウイルスの影響で「転職時期を遅らせた」が約4割。経験3年以上のヤングキャリアの転職理由は、「給与・年収をアップさせたい」が34.2%で最多。
中には、「コロナが全くなくなることはなさそうなので、最近転職活動を始めた」という人も。
一方、転職で求める希望条件の変化も顕著です。
働き方の面では
- 「テレワークの有無など働き方も意識するようになった」
- 「新しい働き方に対応したい」
という希望を持つ20代が増えています。
コロナ禍の中、出社を基本としない働き方が広がったことにより、転職で重視するポイントも変化しました。
他にも、個人のスキルを意識した回答もありました。
- 「スキルの習得を重視するようになった」
- 「景気の変動に左右されずに働けるように市場価値を高めておきたい」
コロナの影響から、どんな状況でも会社から認められるスキルを身につけたい(自分の身は自分で守るというような)と考える20代の高い意志も見受けられます。
コロナ禍で転職活動を一時停止する人と、コロナを機に働き方を変えたいと動き出した人に分かれています。
転職者が希望する業界とは?
では、転職を希望する人の転職先の業種で人気が高いのは何の業種なのでしょうか。
「転職先として考えている業界はどこですか?」という質問に対して、『製造業界(17.4%)』と回答した人が最も多く、次いで『医療・福祉業界(13.0%)』『IT・メディア業界(12.6%)』『物流・運送業界(9.2%)』『小売り・卸業界(9.0%)』となっています。
異業種転職で人気があるのは、『IT・メディア業界(12.6%)』『物流・運送業界(9.2%)』です。
コロナ禍でのEC需要の高まりから、物流・運送とIT・メディア業界への転職を考えるきっかけとなっているのかもしれません。
コロナ禍で転職のタイミングを失うリスクも
転職活動を延期する人もいる中、コロナの収束がいつになるかわからないことが理由で、転職活動を再開する人も出てきています。
「コロナが落ち着いたら転職活動を始めよう」と思っていても、コロナ前の売り手市場への回復は数年かかると言われおり、その間に時間が経ってしまい、転職のタイミングを逃してしまうというリスクも十分考えられるでしょう。
「いい人材がいれば」と採用を続けている会社もあるため、自身の準備が整えばタイミングよくを見逃さずに転職に踏み切ることが必要になります。
コロナ禍の中、企業から求められる転職活動とは?
前項では、転職者の動向について詳しく見てきました。
コロナ禍で、転職活動に影響が出ているのかを知るためには、企業側の動向も知ることが大切です。
いま、私たちが求められる転職活動の実態についても確認しておきましょう。
転職市場では経験者の求人割合が増加
dodaによると、新型コロナウイルスの影響で、2020年の1月から有効求人倍率が下がっているのは事実だといわれています。
ただ、リーマンショックほどの打撃は受けていないとのこと。
もちろんコロナショックは完全に収束しておらず、長期化する可能性もあるためこのデータだけで楽観視はできませんが、影響が続くにしても比較的ゆるやかな動きを見せるのではないかと予測しています。
引用:doda:転職市場予測2020下半期【doda編集長がコロナの影響を解説】
コロナ禍でテレワークが普及したことをきっかけに、IT系の通信キャリアやネットワーク系に強みを持つ企業、医療系の企業は実際に安定して事業を続けられている状況がみられます。
ポテンシャル採用から、実践力が重視される転職へ
コロナ前は売り手市場だったために、ポテンシャル採用を行う会社が多かったのに対して、現在は採用計画を見直している企業も増えているそうです。
採用人数を絞り、経験者採用が増えていることを考えると、個人が目指す今後の転職活動では、「過去の仕事経験や自分の強みを活かせるか」がポイントになってくると思います。
ジョブチェンジの場合、「コミュニケーション力」がポイントになる
たとえ職種が未経験だとしても、転職理由がしっかりしていれば未経験職種に就ける場合もあります。
もちろん、専門職の場合は経験が問われるかもしれません。
ただ、比較的未経験職種への転職がしやすい職種(営業職など)においては、過去の経験をうまく次の職種に結びつけることができれば、コロナ禍でもチャンスはあります。
面接のオンライン化で相手との距離感がつかみにくいからこそ、積極的なコミュニケーション能力が求められます。
未経験職種で会社側が重要視するポイントは、「コミュニケーション能力」だといいます。
一重にコミュニケーション能力というとわかりにくいかもしれませんが、具体的には、求められる能力を把握した上で、積極的に自分ができることをアピールできることが重要です。
前職が接客業や販売職の方も、顧客対応で鍛えたコミュニケーション力を活かせるチャンスかもしれません。
面接対策に関しては、事前調査も大事です。
未経験職種であれば、特に職種、業界についての研究が今まで以上に準備が必要になり、オンライン面接でも無駄のないコミュニケーションができることがポイントです。
体面での面接では、その場の雰囲気を含めて話が進む一方で、オンラインでは沈黙が長く感じられることも。
転職者にとっては、慣れが必要になるでしょう。
転職のタイミングを見分ける方法
ここまで、転職者の動向、企業側の採用事情について紹介しました。
ここからは、実際に転職を考えている人が、自分にとっての転職のタイミングを見極める方法を紹介します。
転職のタイミングがわからない人へ
転職のタイミングがわからない人にとって、時期を判断する方法は2つあります。
1つは、すでにアピールできる実績やスキルがある場合は転職が可能か調べてみること、2つ目は、まだ実績が積めていない場合、今の職種で結果を出せる努力を続けることです。
満足な実績があるかどうかの判断は、自分の市場価値を知ることにあります。
転職のプロに相談して、今のままで転職が可能か、もしくは具体的な希望があれば、ある職種やある業種への転職が可能かを聞いてみることが大事です。
経験を活かした転職が可能なら、そのまま転職活動を開始し、現職で経験を積んだほうがよければ期間を決めて仕事を続ける選択をすることできます。
転職エージェントは企業の求人を扱っているため、企業側の採用条件や求める能力に詳しく、転職者の相談に応えることができます。
転職の相談なら▶︎リクルートエージェント【公式】
目先の選択ではなく、長い目でキャリアを考える
自身の実績やスキルに自信がないものの、今の会社で働き続けるのが不安なときには、資格の取得やスキルアップを考えるべきです。
ただ、私自身、キャリアコンサルタントの資格を取得し仕事に就くことを目指しましたが、たとえ国家資格を取っても、全くの未経験から仕事を探すのは難しい可能性があります。
職種を変えたい人は、経験がないと就職が難しい場合があるので、仕事を辞める前にまずは小さくコツコツ始めてみることがおすすめです。
と同時に、未経験から就きたい仕事にいずれ就くためには、どんな選択肢があるかを事前に把握しておくことで、先々後悔しない決断になります。
たとえば、IT系で人気が高いエンジニアという仕事は、未経験からの転職はなかなか難しいです。
新型コロナウイルスが流行する前、知り合いは独学で勉強して資格を取得し、未経験で転職を成功させました。
今はスクールに通って知識を高め、転職支援などを受けながら転職を目指すプログラムもあるので、利用を考えるのも1つの方法です。
とにかく、未経験からでも準備を整えたら叶えられることもあるので、最初から諦めないことが大切です。
たとえすぐに働き方を叶えられなかったとしても、準備をしてその方向へ向かえば、2・3年、5年というスパンで、自分の希望を叶えることができるかもしれません。
まずは「将来どんな仕事をしてみたいのか」、「どんなワークスタイルを叶えたいのか」、自分の希望を固めることが必要になります。
その上で方法を考えると、後悔ないキャリアを選択することができるのではないでしょうか。
コロナ禍で自分を見失わないために、今こそキャリアの棚卸しが重要
新型コロナウイルスの影響で求人数が減り、企業側がより個人に経験を求めるなど、少なからず転職活動に影響が出てきています。
とはいえ、この状況だからといって、求職者が小手先のテクニックで転職活動に打ち勝とうとするのは間違いかもしれません。
今の転職市場で求められるまま自分を着飾ったり、情報に振り回されて焦って転職しても、自分を見失ってしまう可能性があります。
逆に決断を先延ばしにして、不安を抱えながら働き続けるというのも、転職のタイミングを逃して後悔することになりかねません。
大事なのは、ありのままの自分を見つめてキャリアの棚卸しをすること、将来の働き方やキャリアの選択肢を考えてみること、その上での転職なのか?スキルアップなのか?を考えることです。
長い目で見て、自分のキャリアを育てていくことに目を向けるべきです。
先行きが不透明な今こそ、自分の意思で歩んでいくことが必要になります。
とはいえ、全て自分で決めなくてはいけないと言うわけではありません。
選択肢を広げる努力も同時に必要だからです。
転職をしようか迷った時、周りに相談する人はほんの一握りだと言います。
確かに、自分のキャリアについて相談することはハードルが高く感じるかもしれません。
ただ、選択肢を知ってるか知らないかで、将来のキャリアが大きく変わることもあります。
ちょっとのアドバイスがきっかけで、「今の仕事をもう少し頑張ってみよう」と自信が持てたり、逆に転職のチャンスがあるとわかれば、自信を持って1歩を踏み出すことができます。
自分のキャリアに悩んでいる人は、相談の機会を利用してキャリアの棚卸しをしてみてほしいです。
プロへの相談は、将来への選択肢を広げるきっかけに繋がり、自分を客観的に知れる機会にもなります。
私もキャリアコンサルタントの1人として、自分自身もキャリアの相談に乗ってもらうことがあります。
キャリアに悩んだときは、視野を広げるためにも気軽に相談してみるようにしましょう。
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まとめ
この記事では、新型コロナウイルス流行後の転職者の動向、企業の採用状況について詳しく紹介しました。
今の転職市場や動向を把握するのとは別に、自分のキャリアを地道に育てていく冷静さが必要になります。
転職に迷ったり、将来に迷ったりするのはあなただけではありません。
1人で判断が難しい場合には、まずは過去の経験を棚卸して、自分のキャリアを客観的に見つめる機会にしてしましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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