料理の基本

野菜の下ごしらえ【アク抜きの方法】

野菜の下ごしらえ【アク抜きの方法】

この記事では、『野菜のアク抜きの方法』を紹介していきます。

アクには苦みやえぐみ、渋みが含まれていて、そのまま調理すると料理の味が悪くなってしまうことがあります。

つばめ
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素材を生かした美味しい料理を作るためにも、アク抜きの方法を押さえておきましょう。

アク抜きをする目的

まずはアク抜きをする目的を確認していきましょう。

野菜のアク抜きをする理由は、大きく分けて3つあります。

料理を美味しく仕上げるため

アク抜きをせずに調理すると、苦みやえぐみ、渋みが気になり、料理の味が楽しめなくなってしまいます。

煮物料理では大根を下ゆですることで、特有のえぐみが取れ、調味料が染み込みやすくなるという効果もあります。

食材の変色を防ぐため

なすやごぼう、いも類などは切ってしばらくおくと、アクにあるポリフェノールが空気に触れて変色してしまいます。

他の野菜にも色が移ってしまうこともあり、料理全体の見た目が悪くなってしまいます。

見た目や味わいが気になる場合は、調理前にしっかりアク抜きを行うことで変色を防ぐことができますよ。

とはいえアク抜きの時間が長すぎると、体にいい栄養素まで流れてしまいます

つばめ
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元々、ポリフェノールには抗酸化作用(生活習慣病予防、美肌に効果)があり、むしろ体にいい成分なので時間を守ってアク抜きを行うようにしましょう。

体に有害な成分を取り除くため

アクの種類によっては、人間の体に害を及ぼすものもあります。

ほうれん草にある「シュウ酸」はその1つです。

とり過ぎると体に悪いので、ほうれん草を料理で使う際はアク抜きをしてから調理しましょう。


アク抜きの方法3つ

アク抜きの方法は、大きく分けて2つあります。

水にさらす」方法と、「ゆでる」方法です。

ここでは、さらに細かくアク抜きの方法を紹介していきます。

つばめ
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4つの方法を押さえてから、野菜別にアク抜きの仕方を覚えていきましょう。

水にさらす

主に、食材の変色を防ぐために行うアク抜きの方法です。

ボウルに水を張り、食材を入れてアクを取ります。

なすやれんこん、ごぼう、いも類はこの方法でアク抜きを行いましょう。

食材によって水にさらす時間を変えることが大切です。

酢水にさらす

酢水を使うことで、水にさらすよりも変色をより防ぐことができます。

主にれんこんやごぼうのアク抜きに使われ、白さを活かした料理を作るときに行います。

沸騰したお湯でゆでる

沸騰したお湯に、食材を入れてアクを取る方法です。

ほうれん草のアク抜きなどに使います。

米のとぎ汁でゆでる

ゆでる工程でお米のとぎ汁を使うことで、食材のえぐみがとれ、調味料が染み込みやすくなります。

主に大根の下ゆでに使われます。

【野菜別】アク抜きの方法

最後に、野菜別に具体的なアク抜きの方法をみていきましょう。

れんこん

れんこんのアク抜きする理由は、主に変色を防ぐためです。

れんこんは切ってから断面が空気に触れると、酸化して変色してしまいます。

ボウルに水を張っておき、切ったらすぐに水にさらすことがポイントです。

れんこんのアク抜きの時間

れんこんのアク抜きは、カットした大きさ厚さによって変えます。

薄く輪切りにしたものは1分ほど、1cmくらいの厚切りの場合は約5分、乱切りや縦切りにする場合は5~10分を目安にしましょう。

れんこんを酢水につける場合

れんこんは酢水につけることで、でんぷん質の働きが止まりシャキシャキした食感になります。

変色もしづらくなるので、サラダや白さを生かしたい料理には酢水を使いましょう。

さらしたあとは、ザルにあげて水洗いします。

煮ものに使うときは調味料が染み込んで色づくので、酢水ではなく水だけで大丈夫です。

ごぼう

ごぼうはあくが強く、切り口が空気に触れると茶色く変色してしまうので、切ったらすぐに水につけてアク抜きします。

ごぼうを水にさらす際は、時間をかけすぎないことが大切です。

長い時間つけておくと、ごぼう本来の風味栄養が逃げてしまうので注意しましょう。

ささがきごぼうのアク抜きの方法

ごぼうはあまり水にさらしすぎると、栄養が逃げてしまうだけでなく風味も落ちてしまいます。

特にささがきごぼうをアク抜きする際は、短時間ですませましょう。

方法としては、水を張ったボウルを用意しておき、ある程度ささがきにしてたまったものから早めに水につけていきます。

最後のごぼうを水につけたら、1〜2分でザルに上げて水気をきりましょう。

ごぼうは、れんこんと違って色が白い料理にあまり使われないので、酢水ではなく水だけでも十分です。

なす

なすの場合も、切ってしばらくすると断面が褐色に変化してしまいます。

レシピによっては、すぐに使う場合に「アク抜き不要」と書かれている場合もありますが、アクが強い野菜でもあるのでアク抜きしておくことがおすすめです。

つばめ
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初夏頃に出始めるナスはそれほどあくが強くなく、真夏から秋のナスはあくが強いといわれています。水なすはアクが少ないので、アク抜きは不要です。

アク抜きをする場合は、10分ほど水にさらしましょう。

水にさらしている際、なすが浮いてきてしまうことがあります。

キッチンペーパーを上からかけてあげると、なす全体がしっかり水に浸り、アク抜きしやすくなります。

いも類(じゃがいも、さつまいも)

じゃがいもは切ってからしばらく置くと、変色してしまうので早めに調理するか、アク抜きをしましょう。

じゃがいもには、タンニンというえぐみ・渋み成分があり、そのまま調理すると料理が渋くなってしまうことがあります。

煮物の場合、途中でアクを取るので必須ではありませんが、先にアク抜きをしておくと、あとでアクを取る手間も省けます。

炒め物の場合は、変色しやすく、じゃがいものでんぷんがじゃがいも同士をくっつけてしまって炒めづらくなるので、アク抜きしておくのがおすすめです。

アク抜きの方法は、ボウルにたっぷりの水を入れ、切ったじゃがいもを10分ほどさらします。

あまり長時間水にさらしておくとビタミンも流れてしまうので、時間を守って行いましょう。

また、さつまいもはじゃがいもと同様、切ってしばらく置いておくと断面が黒くなってしまいます。

さつまいものあくは体に害を及ぼすことはないので、必ずしなければいけないわけではありません。

ですが、あく抜きをすることで調味料の味が染みこみやすくなり、見た目がきれいに仕上がります。

さつまいもを切ってすぐに使わない場合は、アク抜きをしておきましょう。

まずは料理に使う形や大きさにカットし、ボウルに入れてかぶるくらいの水を注ぎます。

10〜15分ほど水にさらしてアクを取ります。

白くにごっているのがアクなので、途中、にごりすぎている場合には水を取り替えるようにしましょう。

ほうれん草

ほうれん草はシュウ酸が含まれているので、調理前にアク抜きをしましょう。

まずは、ほうれん草の根元を少し切り、茎の中心に1cmほどの深さで十字に切り込みを入れます。

その後、たっぷり水が入ったボウルの中で根元を手で擦りながらふり洗いし、水を取り替えて反対側の葉をやさしく洗うようにしましょう。

汚れを落としたら、水気を切り沸騰したお湯に入れます。

を入れたお湯でゆでると、色鮮やかに仕上がります。

ゆでる際は、茎と葉の固さが同じになるように、部位によってゆでる時間を調整することが大切です。

ほうれん草の葉の部分を手で持ち、まずは茎の部分だけ30秒ゆでて、その後、全体をお湯に入れてさらに30秒ほどゆでるようにしましょう。

ゆで終えたら、すぐに冷水で冷まします。

しっかり水気をしぼり、使う大きさにカットしましょう。

ほうれん草は切ってからも水気が出やすいので、料理に使う前にはもう1度しっかり水気をしぼることが大切です。

大根

大根は下ゆですることで、独特のえぐみを取り除くことができ、食感もやわらかく仕上がります。

下ゆでした大根は、中まで味が染み込みやすくなるので煮物料理に活用できますよ。

大根は、生米やとぎ汁と一緒にゆでることで、お米に含まれるでんぷん質が大根の苦味やアクを取り除き、甘みも増す効果があります。

とぎ汁がない場合は、大さじ1〜2ほどのお米を使っても大丈夫です。

使う大きさにカットした大根がつかるくらいの水を鍋に入れ、お米を入れて煮立たせましょう。

ふたをし、大きさに合わせて弱火で10〜15分ほどゆでます。

大根を竹串で刺したときに、すっと通るくらいの柔らかさになるまでゆでるのがポイントです。

火からおろしたら粗熱をとり、ぬめりを洗い流しましょう。

お米のとぎ汁の場合は、最初のとぎ汁を使うことが大切です。

こんにゃく、しらたき

こんにゃくは「アク抜き不要」のものは、しなくてもそのまま食べれます。

調理する前は、さっと水洗いしてから使いましょう。

ただ完全にアクが取り除かれているわけではないので、気になる場合はアク抜きしておくのがおすすめです。

こんにゃくのアクは、こんにゃく芋特有の「えぐみ」や「臭み成分」と、凝固剤で使う水酸化カルシウムが主な成分です。

水酸化カルシウムはアルカリ性で、ごぼうやじゃがいも、れんこん、さつまいもなどのポリフェノールを含む食材と調理すると変色し、料理全体の見た目が悪くなってしまいます。

こんにゃくを一緒に使う時は、しっかり下ゆでをすることで変色を防ぐことができますよ。

こんにゃくのアク抜きをする際、まずは包丁かスプーンを使って食べやすい大きさにしましょう。

鍋にこんにゃくが浸るくらいのお水を入れて沸騰させ、2〜3分ゆでましょう。

ゆで終えたら、こんにゃくをざるに上げて水気を切り、そのまま料理に使います。

水に浸けると水っぽくなるので、注意しましょう。

こんにゃくの臭みをさらにしっかり取りたい場合には、ゆでる前に塩ふりを行います。

こんにゃく1枚に対して塩大さじ1を加えてもみ、5分ほどおいてからゆでましょう。

こんにゃくを濃いめの味つけで使用する場合は、塩分が強すぎてしまうので下ゆでのみがおすすめです。

しらたきもこんにゃくと同様に、「アク抜き不要」の表示がなければ、アク抜きを行います。

食べやすい長さに切り、沸騰したお湯に入れて再度沸騰させ、1分ほどゆでましょう。

ざるに上げ、水気をきったらアク抜きが完了です。

こんにゃくと同様に、塩をまぶしてからよく揉み込み、余分な水分を出してからゆでても大丈夫です。

アク抜きをした後、水切りを行ったしらたきを鍋に入れて乾炒りすると水分が完全に蒸発し、味が染み込みやすくなります。

煮物、和え物、炒め物など、しらたきを使う料理におすすめです。

まとめ

この記事では、野菜のアク抜きの方法について紹介しました。

調理する前の一手間で、野菜を色よく美味しく仕上がることができます。

アク抜きの基本の方法を覚えて、料理にぜひ活用していきましょう。

つばめ
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ABOUT ME
つばめ
25歳で国家資格キャリアコンサルトを取得。飲食店、販売職、塾講師、ベルガール、グランドスタッフ、コールセンターなどの職種を経験。現在はブロガーとして月間4.2万PVの当メディアを運営。女性の自由な働き方や生き方を発信している。料理家兼フードアナリストとして、食と健康についても発信中。海外向けに「健康的で美味しい」をモットーに、英語でレシピを紹介している。高校から大学まで英語を専攻し、カナダ留学の経験あり。詳しくはプロフィールにて。
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